内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
大泉奈々美だ。
反射的に、祐奈は目を伏せる。
彼女も天沢ホテルの社員なのだから、ここにいても不思議ではないのかもしれない。
でも立場としては大雅の秘書のはずなのに社用車とは思えない真っ赤な車で、ひとりで現れたのが不可解だった。
祐奈はうつむいてカウンターの木目をジッと見つめる。なにも悪いことをしていないのに、心臓がばくばくと鳴っている。
こんな不安定な気持ちのままで彼女と顔を合わせるのは絶対に嫌だった。
どうかこちらには気付かずに、どこかへ行ってくれますように……!
だが無情にもガラスの自動ドアがウィーンと開き、隣の真由香が「こんにちは」とにこやかに挨拶をする。
それに応えることもなく、真っ直ぐに祐奈だけを見据えながら奈々美が案内所に入ってきた。
「話があるの」
開口一番そう言って、奈々美は祐奈の前に立つ。
「は……?」
真由香が戸惑いの声を漏らした。
「お客さ……」
「橋を渡った先の公園で待ってるわ。今すぐに来て」
真由香の言葉を遮って、奈々美は無茶苦茶な要求をする。
突然の彼女の登場に唖然としながらも、祐奈は声をあげて首を振った。
「そんな……、困ります! 私、勤務中ですから」
その言葉に、奈々美は案内所を見回して、心底バカにしたような笑みを浮かべた。
「勤務中? はっ! 誰もいないじゃない」
「ちょっと……! あなたいったいなにを言って……」
あまりにも失礼なその言葉に、真由香が気色ばむ。
奈々美はそれをちらりと見て、カバンから一枚の名刺を取り出した。
「私、天沢ホテルの人間よ。あなたたちは、私たちの言うことをなんでも聞かなくちゃいけないんじゃないの?」
「え⁉︎ ……あ……」
名刺を受け取って、真由香は慌てて口を噤んだ。
反射的に、祐奈は目を伏せる。
彼女も天沢ホテルの社員なのだから、ここにいても不思議ではないのかもしれない。
でも立場としては大雅の秘書のはずなのに社用車とは思えない真っ赤な車で、ひとりで現れたのが不可解だった。
祐奈はうつむいてカウンターの木目をジッと見つめる。なにも悪いことをしていないのに、心臓がばくばくと鳴っている。
こんな不安定な気持ちのままで彼女と顔を合わせるのは絶対に嫌だった。
どうかこちらには気付かずに、どこかへ行ってくれますように……!
だが無情にもガラスの自動ドアがウィーンと開き、隣の真由香が「こんにちは」とにこやかに挨拶をする。
それに応えることもなく、真っ直ぐに祐奈だけを見据えながら奈々美が案内所に入ってきた。
「話があるの」
開口一番そう言って、奈々美は祐奈の前に立つ。
「は……?」
真由香が戸惑いの声を漏らした。
「お客さ……」
「橋を渡った先の公園で待ってるわ。今すぐに来て」
真由香の言葉を遮って、奈々美は無茶苦茶な要求をする。
突然の彼女の登場に唖然としながらも、祐奈は声をあげて首を振った。
「そんな……、困ります! 私、勤務中ですから」
その言葉に、奈々美は案内所を見回して、心底バカにしたような笑みを浮かべた。
「勤務中? はっ! 誰もいないじゃない」
「ちょっと……! あなたいったいなにを言って……」
あまりにも失礼なその言葉に、真由香が気色ばむ。
奈々美はそれをちらりと見て、カバンから一枚の名刺を取り出した。
「私、天沢ホテルの人間よ。あなたたちは、私たちの言うことをなんでも聞かなくちゃいけないんじゃないの?」
「え⁉︎ ……あ……」
名刺を受け取って、真由香は慌てて口を噤んだ。