身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
凛音の自己犠牲によって成り立ついびつな関係にほかならない。
凛音は結婚や出産をあきらめ、ひとりで生きていける強さを身につけなければならない。
それに柊吾の妻となる女性の幸せを奪うことにもなるのだ。
誰かの不幸の上に成り立つ幸せなど砂の城のようなもの。いつ崩れ落ちるかわからない。
なにより柊吾との関係がばれたとき、凛音の幸せを願っている家族を悲しませてしまう。
それがわかっていながら柊吾の側にいる覚悟が自分にあるのだろうか。
凛音は柊吾の胸に顔を埋め、自分自身に問いかけた。
そのとき。
トクトクトクトク……。
耳に響く柊吾の鼓動が普段よりも速いような気がした。
まさか緊張しているのだろうかと顔を上げると、凛音の様子をうかがう不安げな柊吾と目があった。
すぐにいつもの強気な笑みを浮かべたが、たしかに柊吾の瞳には不安定な影が揺れていた。
「凛音? 眠くなったのか?」
目を細め優しく尋ねる柊吾の声もいつもと変わらない。
「いえ、まだ大丈夫です。……苺ムースも食べてないし」
凛音は小さく首を横に振り、再び柊吾の胸に頬を寄せて耳を澄ませた。
すると、やはり鼓動の速さは普段以上だった。
凛音は結婚や出産をあきらめ、ひとりで生きていける強さを身につけなければならない。
それに柊吾の妻となる女性の幸せを奪うことにもなるのだ。
誰かの不幸の上に成り立つ幸せなど砂の城のようなもの。いつ崩れ落ちるかわからない。
なにより柊吾との関係がばれたとき、凛音の幸せを願っている家族を悲しませてしまう。
それがわかっていながら柊吾の側にいる覚悟が自分にあるのだろうか。
凛音は柊吾の胸に顔を埋め、自分自身に問いかけた。
そのとき。
トクトクトクトク……。
耳に響く柊吾の鼓動が普段よりも速いような気がした。
まさか緊張しているのだろうかと顔を上げると、凛音の様子をうかがう不安げな柊吾と目があった。
すぐにいつもの強気な笑みを浮かべたが、たしかに柊吾の瞳には不安定な影が揺れていた。
「凛音? 眠くなったのか?」
目を細め優しく尋ねる柊吾の声もいつもと変わらない。
「いえ、まだ大丈夫です。……苺ムースも食べてないし」
凛音は小さく首を横に振り、再び柊吾の胸に頬を寄せて耳を澄ませた。
すると、やはり鼓動の速さは普段以上だった。