身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
凛音の反応が気になっているのかもしれない。

凛音の単なる勘だと言われればそれまでだが、それは間違っていないはずだ。

いつまでも凛音が側にいるのかどうかが不安で緊張し、鼓動も速いのだ。

「柊吾さん……」

そのとき、凛音はこれまで感じたことのない感覚に包まれた。

自分だけでなく柊吾もふたりの関係に悩んでいる。

それに気づき、やはりこのまま一緒にはいられないと感じた。

この先も凛音を側に置きたいと願う柊吾の気持ちはうれしくて、凛音もできるならその想いに応えたい。

けれど、誰かを不幸にするとわかっていて、柊吾のそばにいていいわけがない。

罪の意識がつきまとい自分を許せなくなるのも時間の問題だ。

凛音ひとりが苦しめば済む瑠依の身代わりに甘んじることはできても、愛人にはなれない。

それに柊吾も鼓動が速くなるほど悩んでいる。

公平で責任感が強くなにごともまっすぐに突き進む柊吾のことだ、凛音以上に悩むのは当然で、見合い相手の女性に対して罪悪感を感じていないわけがない。

それでも尚、凛音を愛人にしてまで側に置きたいと願い「凛音の居場所は俺の腕の中だ」と言ってくれた。

それだけで十分だ・・・・・・。



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