身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「そういえば昨日の夕食も残してたな。大丈夫か?」
 
柊吾はテーブル越しに身を乗り出し、凛音の額に手を当てた。

「熱はないようだけど、体調が悪いなら今日は休んだらどうだ?」

「少し食事を残しただけで大げさです」
 
凛音は呆れたように笑い、頭を横に振った。

「たしかに少し疲れているかもしれないけど……それは、柊吾さんのせいですよ。昨夜といい今朝といい……その、あまりにも熱心に私を……抱くから……」
 
つい勢いに任せて話し始めたものの、凛音は自分の言葉に照れて口ごもる。

頬だけでなく耳まで赤く染める凛音を見つめ、柊吾はくすりと笑った。

「熱心に凛音を抱いたことか? 俺が凛音に触れると加減ができなくなるのはわかってるだろ? だけど凛音が嫌がるようなことはしていないはずだ。嫌がるどころか凛音からも……睨むなよ、かわいいだけだぞ。まあ、凛音が疲れて食欲が落ちるのも仕方がないほど抱いた自覚はあるけど」

「抱いたって……その、間違ってませんけど」
 
抱いたなどとはっきり口にする柊吾から目を逸らし、凛音は言葉を濁した。

照れくさくて仕方がないのだ。




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