身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
中学生のときに、父親は離婚のときに真っ先に瑠依を引き取ると告げたと口が軽い親戚から聞かされたときのショックは大きく、それ以来凛音は父親との間に距離を感じている。
その結果、顔を合わせても有名建築家の本条遙人として見てしまい、父親だとピンとこない。
優しい言葉をかけられたり誕生日にプレゼントが届いても、遠慮が先立ち素直に喜べずにいる。
そんな複雑な思いもあり、写真集が発売されたときにも瑠依や父に欲しいと言えずにいたのだ。
結局、家族との縁が薄くなんの後ろ盾もない凛音が、才能も家柄も文句のない小高香波に太刀打ちできるわけがない。
何度考えても、自分よりも小高香波の方が柊吾の妻にはふさわしい。
凛音にもそれはよくわかっている。
けれど――。
柊吾の子どもを身ごもった今、柊吾と子どもと幸せに暮らしたいと願うのは当然だ。
それに凛音は生まれてくる子どもに自分と同じように父親がいない寂しい想いをさせたくない。
凛音はローテーブルの上にある本庄遙人の写真集を悲しげに見つめた。
建築家として尊敬しているが、父とは思えない遠い存在のひと。
その結果、顔を合わせても有名建築家の本条遙人として見てしまい、父親だとピンとこない。
優しい言葉をかけられたり誕生日にプレゼントが届いても、遠慮が先立ち素直に喜べずにいる。
そんな複雑な思いもあり、写真集が発売されたときにも瑠依や父に欲しいと言えずにいたのだ。
結局、家族との縁が薄くなんの後ろ盾もない凛音が、才能も家柄も文句のない小高香波に太刀打ちできるわけがない。
何度考えても、自分よりも小高香波の方が柊吾の妻にはふさわしい。
凛音にもそれはよくわかっている。
けれど――。
柊吾の子どもを身ごもった今、柊吾と子どもと幸せに暮らしたいと願うのは当然だ。
それに凛音は生まれてくる子どもに自分と同じように父親がいない寂しい想いをさせたくない。
凛音はローテーブルの上にある本庄遙人の写真集を悲しげに見つめた。
建築家として尊敬しているが、父とは思えない遠い存在のひと。