身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
通し番号のようだが、凛音にはどんな意味が込められているのかまったくわからない。

けれど、本庄遙人のサインがあるということは、やはりこの写真集は書店などで手に入れたのではなく本庄遙人の身近な関係者から手に入れたのだとわかる。

だとすれば、やはりこれは瑠依に依頼して手に入れた写真集なのだろう。

「そうか……」

凛音は写真集を手にしたまま脱力し、ラグの上に座り込んだ。

毛足の長いふわふわしたラグのおかげで写真集は無傷でよかったが、知りたくなかった事実を知り、一気に落ち込む。

ただでさえ厚みのある写真集が、さらに重みを増した気がした。

柊吾が今も瑠依に想いを残し連絡を取り合っていると察していたのに、それは紛れもない事実だと突きつけられたようで、苦しい。

いつまで瑠依の影に右往左往し、心を揺らせばいいのだろう。

柊吾の瑠依への想いに折り合いをつけたつもりでいたが、まだまだだったらしい。

凛音は肩を落とし、その場に倒れ込む。

しばらくの間、肌触りのいいラグの毛並みを指先でもて遊び気持ちを落ち着けていると。

「ん……」

しばらく治まっていた吐き気を感じ、両手を口元に当てて体を小さく丸めた。



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