身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「その色々ってのがなにかわかんないけど、大丈夫。壬生課長なら凛音を悲しませるようなことしないって。そんなの一目瞭然。全然隠してないし」

「……なにを?」

勢い込んで話す史緖の言葉に、凛音はきょとんとする。なにが一目瞭然なのか、隠してないのかピンとこない。

「は……? なにをって……わかってないんだ、やっぱり」

史緖も凛音の問いかけに目を丸くする。

そしてふたりして見つめ合い、同時に首をかしげた。

「もう、やだ」

ぷっと噴き出し、史緖は凛音の膝に顔を埋めた。

肩を揺らし、時折くっくと笑い声が漏れてくる。

「史緖? 突然怒ったり笑ったりどうしたの……酔ってるの? ワインはまだ飲んでないよね」

突然膝の上に突っ伏した史緖に焦り、凛音は史緖の背中を撫でたり顔を覗き込んだり、あたふたする。

「酔ってないよ。でも、今夜は壬生課長の詰めの甘さをつまみにしてワインを何本でも飲めそう」

むっくり顔を上げた史緖は、変わらず肩を揺らし目に涙を浮かべて笑っている。

「さ、まずは一本目を開けようかな」




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