身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
史緖が帰った後、どうしても気になり何度か柊吾に電話をかけようと思ったが、再び小高香波が出るかもしれないと不安で、結局メッセージすら送れないままだ。

今頃柊吾はなにをしているのだろうか。

結婚を約束した女性とホテルにいるのだ、それこそベッドの上で熱い時間を過ごしているのかもしれない。

「やだ……」

凛音を抱き潰すのと同じ激しさで自分以外の女性を愛する柊吾を想像し、凛音の体はそれを拒絶するように震えた。

「だめ。考えない考えない」

眠ってしまえばなにも考えずに済む。

凛音はベッドの中でお腹を守るように体を丸め、早く眠りにつこうと目を閉じた。

そのとき、サイドテーブルに置いたスマホが着信を告げた。

凛音がまさかという期待とともに見ると、柊吾からの電話だった。

時計を見ると午前零時。

小高香波と一緒にいるはずの柊吾がいったいどうして電話をかけてきたのかわからず、凛音はスマホを手にしばし悩んだ。

まさか小高香波との結婚を決めたとこの電話で伝えるつもりなのだろうか。

そして凛音に自分の家に戻れと言うのだろうか。 


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