身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「はい。柊吾さんから連絡があったからって来てくれました。だけど私が塩焼きそばを食べたいってよくわかりましたね。まさにビンゴでびっくりしました」

『それはそうだろう。どれだけ俺が凛音を見てると思ってるんだよ……欲しがってるものくらい予想はつく。それだけ俺は凛音をずっと見ていて……』

軽い声音で続いていた言葉がそこでふと途切れ、スマホからなにも聞こえなくなった。

「柊吾さん……聞こえてますか?」

切れたのだろうかと思い凛音が声をかけると、少し間を置いて「ああ」と声が返ってくる。

「よかった……突然黙り込むからどうしたのかと思いましたよ」

『……黙ってるのは凛音の方じゃないのか?』

「え?」
 
柊吾の声はあまりにも小さくて聞き逃してしまった。

「柊吾さん? ごめんなさい。今なんて言ったんですか? 聞き取れなくて」

『ん? いや……。ただ、俺は凛音のことをいつも考えてるし、目が離せない。それに今も抱きたくてたまらないって言っただけだ。大したことじゃない』

さっきの硬い声音とは打って変わった蕩けるような甘い声に、凛音は顔を赤くする。



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