身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
凛音が連れて来られたのは、高級住宅地として知られる閑静な場所だった。
立派な家が点在する緩やかな坂道を下りたところに、苑花が開いている美容院はあった。
白い外壁がまぶしい三階建てで一階が店舗になっているようだ。
凛音が車を降りた途端、店の扉が開き細身で目鼻立ちが整った女性が顔を出した。
「岡崎さん?」
「はい。岡崎です。あの……社長の」
「妹の苑花です。兄がいつもお世話になっております」
苑花は凛音の元に歩み寄り、ぺこりと頭を下げる。
慌てて凛音も同じように頭を下げた。