身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
続きを話そうとするもためらっている柊吾の様子に凛音は不安を覚えた。

ただでさえ想定外のことばかりが起こり、冷静でいるのが不思議なくらいなのだ。

柊吾は凛音の戸惑いに気づき、凛音の手を握りしめた。

「彼……小高香波の婚約者の川北雅己は、母親が違う俺の兄なんだ」

「え、……お兄さん?」
 
再び続いた予想外の答えに、凛音は高い声をあげた。

そしてタブレットに映る小高香波と婚約者の男性の写真をまじまじと見つめた。

「柊吾さんのお兄さん……」
 
小高香波よりもかなり背が高くスーツがよく似合っている。

言われてみれば柊吾と輪郭や佇まいが似ている。

手をつないだふたりが笑い合いながら料亭らしき店に入るところが映っていて、ふたりに続いて歩いているのは大臣の川北春己とその妻らしい女性。

そしてもう一組の男女がその後に続いている。

六人が六人とも朗らかな笑みを浮かべ、幸せそうだ。

「いい写真……」
 
ぽつりとつぶやいた凛音の言葉に、柊吾は肩をすくめた。

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