身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
いつになく慎重な柊吾の声に、凛音は顔を上げた。

「凛音の反応が怖くてなかなか言えなかったんだ。政治家の息子との結婚なんて二の足を踏むだろうし、いきなり大企業の社長夫人というのも重荷だろうし」

「それは……もちろん驚いたけど、それ以上に話してくれてうれしいし納得できてすっきりしました」

「すっきり?」

「はい。だって柊吾さんは今まで自分のことを話してくれなかったから。セフレの私には言う必要がないって思ってるんだってつらかったし……それに、なにもかもがハイレベルというか。このマンションだってかなりの高額物件ですよね。サラリーマンとは思えない暮らしぶりが不思議だったんですけど、大臣と社長の息子だって知って納得です。生粋の御曹司なんですね」

「御曹司……?」

その言葉に、柊吾は顔をしかめた。

「大臣が後継者にと望む有能な息子。そして大企業のイケメン御曹司。なんだか恋愛ドラマのヒーローみたいです」

凛音はなにやら想像し、クスクス笑い始めた。

これまで知らなかった柊吾の一面、それもかなり大きな事実を知り、柊吾との距離が縮まってうれしいのだ。



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