身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「言ってなかったけど、今いるこのマンションもさっき記者が押しかけていたマンションも壬生レジデンスが建設、販売したんだ。あと、この一階に美術館があるマンションも」

「……え」

柊吾が写真集を指差した。

「実は本条遙人の内装デザインが気に入って、販売されたと同時に買ったんだ。父親関係が片付いたらすぐにでも凛音と結婚するつもりで新居を探してたからタイミングもよかったし。まさか凛音がここに住みたいって言い出すとは思わなかったけど」

「ほ、本当ですか?」

凛音は写真集を手に取りまじまじとお気に入りの美術館を見つめた。

「運良く倍率なしで買えてよかったよ。実は壬生が手がける大きな案件については情報をもらって目を通してるんだ。本条遙人と組んだ仕事はとくに注意して見てる。仕事というよりいちファンとしてだけど」

「そうだったんですね……驚いたけど、父が聞いたらすごく喜びます。あ、じゃあもしかしてこの写真集ってお母様が手配してくれたんですか?」

ふと思いつき、凛音はハッと顔を上げた。



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