身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「いずれ凛音も知るだろうからその前に言わせてくれないか。実は、かなり前になるけど瑠依と付き合っていたんだ」
柊吾はそう言って、凛音の身体を両手ですっぽり包み込んだ。
決して凛音を逃がさないとばかりにしっかりと。
「瑠依とは学生時代に知り合って卒業後もしばらくの間付き合っていたんだ。だけど父親が面倒なことを言い出したりハギモリビールに入社したりと状況が変わってうまくいかなくなった。結局、瑠依を巻き込みたくなくて別れようと決めたんだけど。俺が言うより先に瑠依の方から切り出された。ずっとそれが気になってたんだ瑠依が簡単な気持ちで別れたいって頭を下げるわけがない。随分悩んだとわかるだけに、そんな姿を見ると苦しくて、そのときほど自分の立場を恨んだことはなかったな……」
柊吾は思い返すように淡々と話している。
何度か言葉を詰まらせたのは、当時の瑠依の心情を察していたからだろう。
「……姉さんと別れてつらかったんですよね?」
別れのシーンを隠れて見ていた凛音は、今でもあの日柊吾の顔が苦しげに歪んでいたのをはっきりと覚えている。
「……もちろんつらかった」
柊吾はそう言って、凛音の身体を両手ですっぽり包み込んだ。
決して凛音を逃がさないとばかりにしっかりと。
「瑠依とは学生時代に知り合って卒業後もしばらくの間付き合っていたんだ。だけど父親が面倒なことを言い出したりハギモリビールに入社したりと状況が変わってうまくいかなくなった。結局、瑠依を巻き込みたくなくて別れようと決めたんだけど。俺が言うより先に瑠依の方から切り出された。ずっとそれが気になってたんだ瑠依が簡単な気持ちで別れたいって頭を下げるわけがない。随分悩んだとわかるだけに、そんな姿を見ると苦しくて、そのときほど自分の立場を恨んだことはなかったな……」
柊吾は思い返すように淡々と話している。
何度か言葉を詰まらせたのは、当時の瑠依の心情を察していたからだろう。
「……姉さんと別れてつらかったんですよね?」
別れのシーンを隠れて見ていた凛音は、今でもあの日柊吾の顔が苦しげに歪んでいたのをはっきりと覚えている。
「……もちろんつらかった」