身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
柊吾にしてみれば裏切られたと思ってもおかしくない。

なのにそのことは口にせず、覚悟を持てなかった過去の自分を責めている。

そんな柊吾の優しさを知り、凛音は柊吾が瑠依と付き合っていた過去への不安がすっと消えていくのを感じた。

柊吾が瑠依への未練を持っていないとわかれば、それで十分だ。

「私も、話していいですか?」

「別れ話以外なら」

柊吾は即座に答え表情を固くする。

「別れ話なんて絶対にしません。たとえセフレでも側にいたいって思うくらい大好きなのに」

口を尖らせた凛音に柊吾は眉を上げる。

セフレという言葉が気になったようだがなにも言わす続きを促した。

凛音は柊吾の腕の中で姿勢を正し、まっすぐ柊吾を見つめた。

「柊吾さんは私に、俺がどうなっても側にいろ離れるなって何度もそう言ってましたよね」

「……ああ」

凛音の言葉が意外だったのか、柊吾は訝かしげに答えた。

「私、もしも柊吾さんが政治家になると決めても、明日にでも壬生レジデンスに入社して社長を目指すとしても、柊吾さんの側から離れません」

普段の凛音からは考えられないほどの強い語気に柊吾はたじろいだ。



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