身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
自分の仕事に責任を持つ覚悟のようなものが感じられ、凛音は画面から目が離せない。

「……社長のいとこ」
 
瑞生といい小高香波といい、萩森家は美形揃いだと感心する。

彼女なら柊吾と並んでも決して見劣りしないだろう。

柊吾も仕事で結果を出し続け、全社の売上高や利益に大きく貢献している。

だから香波のように貪欲に仕事に向き合い評価も高い女性となら話も合うだろうし、お互いを成長させるいい関係を築けるはずだ。

見た目も中身もつり合っているふたりが並ぶ姿を想像し、凛音はがっくりと肩を落とす。

学生時代からの夢といえば柊吾と同じ会社で働くこと。

それ以外とくにやりたいこともなく今日まで生きてきた自分と香波はあまりにも違いすぎる。

もともと自分は姉に似ているという理由だけで柊吾の目に留まった単なる身代わり。

いずれ柊吾は本気で愛する女性と出会い離れていくはずだ。

決して遠くないだろうその日に備え、凛音は柊吾への想いに必死に歯止めをかけているけれど。

どう歯止めをかけても柊吾を愛する気持ちはこの一年で何倍にも膨らみ、今この瞬間ですら会いたくてたまらない。

「……寂しい」



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