身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
柊吾は身を落ち着けるように小さく息を吐き出し、最後に一度キスを落とすと運転席に戻った。

そしてシートベルトをつけ、凛音が落ち着いたのを確認するとゆっくりと車を走らせた。

その後しばらく走っていると、遠目に高層ビル群が見えてきた。

その中のひとつにふたりが働くハギモリビールはある。

「あっという間に帰ってきましたね。会社がぐんぐん近づいてきます」
 
ぽつりとつぶやいた凛音に、柊吾はふと思いついたように口を開く。

「そういえば、明日は月に一度の瑞生……いや、社長主催の昼食会だったな」

「はい。今回は新商品の販売方針の検討会も兼ねてます」
 
当然ながら、いつまでもプレミアムネクストのヒットに気をよくしているわけにはいかないのだ。

すでに新商品は完成していて、生産体制の詰めの段階に入っている。

明日は関係部門の担当者を集めての昼食会が予定されているのだ。

「俺も明日招集されてる。まさか俺が関わった商品が立て続けに商品化されるとは思わなかったよ」


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