身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「こうして凛音と一緒に出勤できるなら、たまにはギリギリまでごねるのもありだな」
「なしです。朝食はなんとか食べられましたけど、私はメイクもそこそこで、おまけに電車だと間に合わないから柊吾さんの車に乗ってしまって……」
凛音は膝の上に置いているバッグを抱きしめながら、運転席の柊吾をちらりと見る。
「一緒に出勤するなんて……誰かに見られたらまずいので途中で降ろしてください」
凛音は目の前のデジタル表示をチラリと眺め、どうにか間に合いそうだとホッとする。
柊吾に仕掛けられたキスに夢中で応えていたせいで、家を出るのが遅くなってしまった。
おかげで電車に間に合わず、柊吾の車に同乗しているのだ。
柊吾は赤信号で車を停め、凛音に向かって眉を寄せた。