百怪談
「なぁ、由美子。

この旅館に幽霊がいるっていう噂を検証しようぜ。

オカルトサークルの最後の思い出に」



智則は口には出さなかったものの、私のことをきっと好きだったと思います。



私はそんな智則の気持ちに気づいていたし、私も智則に好意を持っていました。



私は智則に「いったい何をするつもりなの?」と素っ気なく聞きましたが、智則と一緒にこの日の夜を行動しようと決めていました。



私と智則は少しだけ立ち話をした後に、宿泊客がいないこの旅館で幽霊探しを始めたのです。
< 66 / 72 >

この作品をシェア

pagetop