カメラを趣味にしていたら次期社長に溺愛されました

でももう疾しい気持ちは吹っ切ってきた。

私は目線の高さが同じになるように女の子の前にしゃがみ、笑顔を見せる。

「こんにちは。私はかとうさきって言います。さきちゃんって呼んでね。よろしくね」

でも女の子は綾音さんの後ろに隠れてしまった。

「ほら、たけちのどかです、だろ?」

見兼ねて武地さんが助け舟を出したけど、のどかちゃんは綾音さんに抱きつき、こちらを見てもくれない。

「ごめんね、恥ずかしがり屋で。下の子は全然なんだけど」

絢音さんの手元を覗き込むと小虎くんはクリクリの目で私を見ていた。 

「可愛いですね」 

本心でそう言った。 
でも啜り泣く声が聞こえてきたので意識はのどかちゃんに戻る。
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