カメラを趣味にしていたら次期社長に溺愛されました

「うん!いいね!お姫様と同じになったよ」

泣いて落ちてしまった頬紅と口紅をぬいぐるみと同じように塗ってあげるとのどかちゃんは喜んだ。 

「まぁ!可愛い!ゆきのニャン、写真撮りたくなっちゃった。撮ってもいい?」
「いいよ」
「パパも撮っていい?」
「いいよ」

そこからはのどかちゃんがご機嫌なうちに一気に撮影を進める。
でもそれを感じさせないのが雪乃さんのすごいところで、時計を見たお客様はみな驚く。

「すごい枚数撮っていた気がするけど」

武地さんが時計とスタジオを交互に見ている。
その隣で綾音さんはホッとしたような顔をしていた。

「のどかの着物は祖父母が作ってくれたものでね。せっかくなら見せてあげたかったんだけど、撮影が長引けばその分、のどかが着物を脱ぎたがるんじゃないかって心配していたの」
「まだ着ていてくれそうですね」

機嫌よく雪乃さんと話しているのどかちゃんを見て綾音さんも武地さんも微笑んでいた。

「ありがとう。また息子の時、それとのどかの7歳の時にお願いするよ」

武地さんの言葉に雪乃さんの方を見ると雪乃さんは小さく親指を立てていた。

片付けの時には「準備もテンポも完璧だったわ」と褒められて心が弾む。
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