身代わり政略結婚~次期頭取は激しい独占欲を滲ませる~
翌日は週の折り返し。
まだ木曜日だけど、今週は怒涛のような毎日だった。
落ち込んだり、焦ったり、戸惑ったり……浮き立ったりして目まぐるしい。
特に、成さんとの関係が進展した後は、うっかりしていたらぼーっと考え事をしてしまうほど。
「時雨? エレベーター来てるぞ」
「えっ。あ、友廣さん! お疲れ様です」
所用で開発部に向かい、自部署へ戻るエレベーターを待っている束の間でさえ、ぼんやりとしていた。
友廣さんが後ろに来ていたことすら気付かなかった私は、しどろもどろになりながらまずはエレベーターに乗り込んだ。
「いつも元気なのにめずらしい。体調でも悪いのか?」
「あ、いえ……今日中にこなす仕事を考えていて」
さすがに『数年ぶりの恋愛に意識を持っていかれてて』などと言えない。
私は咄嗟にごまかした。
「あーあー、わかるわ。次から次へとメールはくるし。インターネットって便利なもんがあるおかげで楽な面もあれば、不都合感じる時もあるよな」
「そうですねえ。自宅にいてもついメールくらいなら見ちゃったりしますしね」
「それ。いつでもどこでも仕事ができるって、便利でいて不便だ」
そこでエレベーターが止まり、私は友廣さんに挨拶をして降りた。
デジタルコンテンツ事業部に着くまでの間も、無意識に成さんを思い浮かべる。
これまであまり詳しく仕事の話をしたことない。だけど、成さんも自宅で仕事をしているっぽいところはよく見てる。
やっぱり、時間も場所も問わずに仕事ができる環境って、助かるけどきっちり線引きしないと大変だよね。
「よし。頑張ろ」
私は気合いを入れ直し、就業時間内に抱えている仕事を終わらせるべく、小走りで先を急いだ。
まだ木曜日だけど、今週は怒涛のような毎日だった。
落ち込んだり、焦ったり、戸惑ったり……浮き立ったりして目まぐるしい。
特に、成さんとの関係が進展した後は、うっかりしていたらぼーっと考え事をしてしまうほど。
「時雨? エレベーター来てるぞ」
「えっ。あ、友廣さん! お疲れ様です」
所用で開発部に向かい、自部署へ戻るエレベーターを待っている束の間でさえ、ぼんやりとしていた。
友廣さんが後ろに来ていたことすら気付かなかった私は、しどろもどろになりながらまずはエレベーターに乗り込んだ。
「いつも元気なのにめずらしい。体調でも悪いのか?」
「あ、いえ……今日中にこなす仕事を考えていて」
さすがに『数年ぶりの恋愛に意識を持っていかれてて』などと言えない。
私は咄嗟にごまかした。
「あーあー、わかるわ。次から次へとメールはくるし。インターネットって便利なもんがあるおかげで楽な面もあれば、不都合感じる時もあるよな」
「そうですねえ。自宅にいてもついメールくらいなら見ちゃったりしますしね」
「それ。いつでもどこでも仕事ができるって、便利でいて不便だ」
そこでエレベーターが止まり、私は友廣さんに挨拶をして降りた。
デジタルコンテンツ事業部に着くまでの間も、無意識に成さんを思い浮かべる。
これまであまり詳しく仕事の話をしたことない。だけど、成さんも自宅で仕事をしているっぽいところはよく見てる。
やっぱり、時間も場所も問わずに仕事ができる環境って、助かるけどきっちり線引きしないと大変だよね。
「よし。頑張ろ」
私は気合いを入れ直し、就業時間内に抱えている仕事を終わらせるべく、小走りで先を急いだ。