FUZZY
はい、とカップを渡してくれたのでもう一度お礼を言ってカフェラテを飲む。自分で買うより人からの頂き物の方が美味しく感じるのはなぜだろう。相手の気持ちが入ってるからかな。
「さすがに化粧はしなよ。かわいい理乃がまじで妖怪だよ。いや、まぁ、元がいいから妖怪は言い過ぎかもしれないけど、でもそれぐらいの衝撃なの。あんたのその弱った顔」
ずずっとカフェラテを一口飲んだ侑芽は足を組みながら俯く私の顔を覗き込む。
「……する気にもなれない」
「せめてまつげは上げろ」
「涙で下がってくるもん」
「ここでも泣いたの?」
「……パソコン見てたら勝手に流れてくる」
そっか、と頭を撫でてくれる。
〝ここでも〟というのは家でも泣いている前提での話。もちろん泣いている。それだけ悲しかったのだ。
結局は碧生くんのセフレでしかなかった自分と、なにも言ってくれなかった彼に勝手に絶望している。舞い上がって馬鹿みたい。