LOVEPAIN⑥


「帰るなら、今度こそ送って行くけど」



「いえ。大丈夫です。
ありがとうございます」




事を終えた今、

下心なくそう言ってくれるこの人は、
良い人なのかもしれない




「あ、そこの床に落ちてるジーンズのポケットに財布入ってるから。

タクシー代、持って行きなよ」



「本当に、大丈夫ですよ」


そこ迄気を遣って貰ってるのが嬉しいようなおかしいようなで、

少し笑ってしまった



私が笑った事によって、

秋原慎太郎も笑ってくれた

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