LOVEPAIN⑥
ナツキと過ごしたクリスマスイブからのその72時間の三日間は、本当に針のむしろのような生き地獄だった。


あのセックスの後のナツキは、
いつものナツキで私に優しかったのだけど、
いつ、またナツキを怒らせてしまうんじゃないかってずっと怖かった。


‘ーー俺は、迷わず広子の事包丁でぶっ刺すと思うーー’


本気で、殺されるんじゃないのか、って。


一緒に居たその三日間、ナツキが私を抱いたのは、その一度きりだった。


夜寝る時も私はベッドで眠るが、ナツキは3晩ともテレビを見ながらソファでそのまま眠っていた。


抱かれるだけじゃなく、あの後キスをされる事も無かった。

それが逆に妙に怖くて。

時間は沢山有ったのに、ナツキの体調の事も、仕事の事も訊けなかった。


それが地雷になるのが怖くて。
< 362 / 501 >

この作品をシェア

pagetop