ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「大丈夫だった?」

 ホラー映画なのに笑いすぎて目尻に涙を溜めている松田が私を宥めるように頭を撫でる。

「大丈夫な訳ないでしょ!!! 夜絶対トイレ行けないじゃない……」

「一緒に行ってあげますよ」

「あ、当たり前でしょ!」

 急に後ろからガバッと抱きしめられ、松田の身体にすっぽり包まれた私の首元に顔を埋める松田の息がくすぐったい。お酒を飲んでいるからか少し息も熱い。

「真紀」

 松田の声にドキンと心臓が強く反応する。

「な、何?」

 顔を捻り後ろを向くとスルリと松田の大きくてスッと長い指が私の頬を包み込み、引き寄せられるように唇を重ねた。
 最初は軽く唇を重ねるだけのキス、チロチロと唇を舐められ、軽く唇を開くとすかさず松田が入ってきて私の舌を追いかけ回す。

「ふっ……ンっ……」

 唇の隙間から無意識に甘い声が漏れてしまう。
 ゆっくりと離れていく松田とバチッと目が合った。その瞳は熱を帯びていて私でも分かるくらいに欲情している眼だった。
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