ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
 カフェで待っている松田の元に戻ると見知らぬ女性の二人組に話しかけられていた。
 なんとなく聞こえてくる話し声は「一緒に遊びませんか」と言ってるような気がした。
 つまり松田は逆ナンされている。

「ちょっとぉ、この女誰よ?」

 すかさず誠がいつもよりもさらにワントーン高い声で松田と女性の間にグイッと割り込み、女性達を追い払った。

「松田君お待たせ」

「真紀! 何か気に入った物買えました?」

「すっごーくセクシーなランジェリーかったよねぇ〜」

「ちょっと! 言っちゃダメよ!」

 「いいじゃーん」と誠は全く悪気のなさそうなので怒る気にはならない。それでも私はさっきの言葉が頭から離れず作り笑いをする事しか出来なかった。
 
「じゃあ次泊まる時につけて来てくださいね」

 誠に聞こえないように私の耳元でボソッと呟く。
吐息が耳に触れゾクリと背筋が震える。
 次があると分かると嬉しくて涙が浮き出そうになるのをグッと我慢した。
 自分で思っている以上にさっきの誠の言葉が私自身にダメージを与えているのかもしれない。
< 147 / 232 >

この作品をシェア

pagetop