ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
 今日は特に急ぎの仕事がなかったのでマーケティング部の殆どの社員が定時で仕事を終えた。もちろん松田もだ。

「松田君、お願いがあるんだけど良い?」

 松田は座っていた椅子をクルッと私の方へ向ける。

「良いですよ、どうしました?」

「これから一緒に誠さんの所に行かない? あ、用事とかあるなら別にいいんだけど……」

「昨日一緒に行くって言ったでしょ? 今帰る支度しまさから待っててください」

 そういうと松田は素早く自身の鞄に必要なものを入れ「お待たせしました」と一分も経たずに帰る支度を済ませた。
 少し距離をとりながら会社を出る。まだ何となく周りに付き合っている事がバレるのが恥ずかしい私への松田の配慮だ。
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