ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「失恋決定って相手は聞いてもいいのか? 俺の知ってる奴?」

「……まぁ知ってるかな」

「あ〜会社の奴か……」

 察しのいい橅木は多分私の好きな人が松田だと気づいたかもしれない。名前までは聞いてこなかった。

「真紀はさ、なんでも頭で考えすぎなんだよ、いや、それが真紀の良いところでもあるんだけど恋愛となるとなんつーか感情? その場の勢いってのも大事だと思うぞ」

「……恋愛マスターみたいな事言うわね」

「恋愛マスターだったらとっくに彼女出来てるよ……失恋決定って言ってたけど真紀は自分の気持ちを相手に伝えたのか?」

「……気づいたのさっきだもん」

「まだ、決まったわけじゃないんだから泣くのは早いんじゃないの?」

「でも彼女の事マコトって名前で呼んでたし、家にも来てた」

「んなもん俺だって真紀の事名前で呼んでるし、家に行った事あるだろ?」

「まあ確かに……部屋には入れてないけど」

「んな細かい事はいーんだよ、もし彼女がいるんだったらその辺はしっかり聞いた方がいいぞ」

「……聞きたくない」

「それでも聞かなきゃ始まらない、何もしないで終わるなんて一番スッキリしない」

 ど正論を述べられ反論する余地もない。

「……だよね」

「まぁ、また泣く事があれば俺の胸貸してやるよ」

「橅木のか……まぁ我慢して借りるわ」

「ったく、そのくらい言い返せれば大丈夫だろ、ほら、どんどん食べろ」

 更に料理を追加し、お酒も進む。橅木のお陰で少し気持ちが楽になったかもしれない。
 ちゃんとハッキリさせないとモヤモたままだよね……
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