強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

「あんたってさ、馬鹿なの?」

 追いかけて来た修一郎さんを振り切り、行く当てもなく考えた末に実家に来てみたら姉が居た。てっきり男の家に出入りしているのかと思って一人になれると踏んで来たのにとんだ誤算だ。

「言っておくけど、全部お姉ちゃんのせいだからね!!」
「ごめんって~」

 缶ビールを煽るように一気飲みをする。姉は相変わらず悪びれる様子もなくケタケタと笑い、私よりも早いペースで二本目のプルタブを軽快に開けた。

「修一郎さんに全部バレた!! 最悪。もうダメだ。離婚だ。まだ結婚して間もないのに、嫌われた」
「ん~それって本人から嫌い、離婚って言われたの?」

 あたりめを咥えながら飄々と話す姉に苛立ちが募っていく。

「そもそもさ~、結婚相手の過去って気になるもんなの? あたしが気になるのは経験人数くらいだけど」

 ビール片手にあたりめを食べている姉は遊べる相手がいればそれでよくて、結婚なんて考えていないからそんなことが言えるんだ。
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