悪役夫婦が追放された日
 夫婦の活躍により、辺境と呼ばれないがしろにされていたこの地は発展していく。愛されるリナローズの未来もまた、ゲームとは異なる運命を辿るだろう。

 いずれ二人の間には子が宿り、新たな物語を紡ぐ役割を担う。しかしそこに悪役夫妻は存在しない。愛情たっぷりに育てられた攻略対象は、同じだけの愛を周囲に与えるだろう。


 旅立ちの日、辺境に嫁がされるリナローズをロザリーは可哀想と言った。けれどリナローズがこの先も自身を可哀想などと思うことはない。
 それはまさに現在のロザリーを指す境遇なのかもしれない。

 婚約者は自分を見てくれない。遊び歩いてばかりで、ちっとも構ってくれなくなった。
 寂しさから、ロザリーは両親の声にも耳を貸さず浪費を続けた。

 それでもまだ足りない。満たされない。

 優しさから諌めてくれた姉はもういない。ラディアン家を影から支え続けた娘は嫁いでしまったのだらか。

 リナローズが去ったラディアン家は荒れた。ロザリーの浪費と事業の失敗により、財政はひっ迫するばかりだ。
 あれほど嫌い、追い出して清々した姉の支援がなければ家が立ち回らないなど、ロザリーにとっては屈辱的なことだろう。
< 19 / 19 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:21

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
魔法学園に潜入することになったカルミア。 しかし潜入先は…… なんで学食!? こういうのって普通生徒じゃないの!? というか潜入先がなくなりそうなんですけど! 悪役令嬢なのにラスボスの密偵。 ゲーム開始まではあと一月。 潜入先を守るためカルミアの学食改革が始まる! 働く悪役令嬢カルミアと、ゲームと違って優しいラスボスリシャールの物語。 アルファポリス、小説家になろうにも投稿。
表紙を見る 表紙を閉じる
「突然のことで申し訳ないけれど、君たちには職を辞してもらうことになったよ」 優秀な密偵サリアに突然の解雇宣言!? ショックで前世の記憶が甦ろうと、そんなことはどうでもいい! 追放されゆく王子ルイス。 ともに在るため元密偵が選んだ手段は…… 「ですから私は料理人になろうと思います」 「どうしてそうなったのかな!?」 料理人になることだった。 料理経験皆無のサリアは無事ルイスの元へ再就職できるのか…… 勘違いから始まる元密偵の転職物語。 タイトル変更しました。 アルファポリス 小説家になろうにも投稿。
表紙を見る 表紙を閉じる
「外に出たって悪役に仕立て上げられるだけなんだからー!」 イリーナ・バートリス(17) どのルートでも破滅する悪役令嬢は、破滅回避のため幼女になることにした。 アレン・ローズウェル(21) 婚約者候補の王子様。 子どもに婚約者はつとまらない。 子どもなら魔法学園には通えない。 子どもに悪役令嬢が出来るわけがない! 完璧な計画だ。 なのに…… 幼女化したら溺愛が始まった!? 第2回ベリーズカフェファンタジー小説大賞 異世界ファンタジー部門 受賞 応援下さった皆様に心より感謝申し上げます。 本当にありがとうございます! 小説家になろうにも投稿。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop