弓木くんはどうやらわたしが好きらしい


「なあ、中瀬」

「ひえ!」

「……なにびっくりしてんの」



だ、だって。

わたしの小さな頭では情報の処理が追いつかなくて、パンクして、爆発しちゃいそうだ。キャパオーバー寸前で大混乱しているわたしのおでこを、弓木くんの指が軽く弾いた。



「……っ、う」




ちょっと痛い。


弓木くんをじろりと睨む、と。
弓木くんの透き通ったまっすぐな瞳と目があった。


不覚にもどきりとしてしまう。
だって、弓木くんのそんな目、見たことない。




「俺が、中瀬に幸せな恋を教えてあげるって言ったらどうする?」

「え、えっと……」




幸せな、恋……?
ぴくり、と思わず肩が反応する。


今まで、どう頑張っても不幸せな恋愛しかできなかったわたしに、そんなの、できっこない。無理だよ、って思っているのに、まんまとそそられているのも事実。




「付き合ってみる? 俺と」

「弓木くん、と……?」

「そう」

「わたし、弓木くんのこと、そんな風には────」

「お試しで」



弓木くんがわたしのせりふを遮る。




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