これを愛というなら~SS集~
突然の可愛くて仕方ないと……思っていた部下からの告白。

可愛くて仕方がないのは恋じゃないと言い聞かせながら、3年。

簡単に部下に手を出せない。

いや……出してはいけないと思っていたけれど……突然の告白に躊躇いながらも受け入れていた。

愛でるように頭を撫でて。


それから、部下としてはもう見てはおらず、一人の可愛くて仕方がない女性が裸の俺に抱き付いてきてくれたら……もう我慢は出来なかった。

たかが……キスだけで、こんなにも全てを奪いたいと思ったことはない。

柔らかさが絡まる唾液の生温さが、きっと俺好みだったんだろう。

俺の心をずっとずっと、縛り付けていた瑠美にさえ感じたことのない、気持ち良さ。


全てをあげます、奪ってください。

そんな甘い声で応えてくれたなら……もう……お前が欲しい、と手を引いてベッドルームへ誘っていた。


利香の肌を晒すと、着痩せするのか見た目より豊満な胸。

唇を当てて、ゆっくりと舌を這わせばビクッと跳ね上がる、弱いであろう鎖骨。

綺麗な括れのある腰のラインを擦り上げれば、さらに身体が跳ね上がり甘い吐息が漏れる。

ずっと撫でていたくなるのは、さらさらの髪だけじゃない。

この肌もだ。

ふいに、甘い吐息と声の合間に……陽介さん、と囁かれる。

胸の先端を口に含んだまま、ん?と応えれば………

触れていいですか?

背中を指先で撫で上げてくれる。

背筋がゾクッと震えて動きを止めざるおえない。

それを隠すように、どこに?と訊いている自分がいた。


「陽介さんの……ここです…」


タオル越しの俺のモノの上辺りに、手が触れる。

わかっていたよ、利香が触れたいところ。

だからだろう……自ら、利香の横に寝転がり、触って、と言っていた。


奥まで口に含まれ、下から吸い上げられ、先端を舌で舐められ、手でしごかれを繰り返されると……いいのか?

大きく頷いた利香の口の中へ、液体を流し込んだ。

ゴクッと喉を鳴らして、呑んでしまったらしい利香はまだ先端に残る液体を、舌先で丁寧に舐めてくれる。


ただただ……勝手に溢れ出る吐息すら、抑えられなかった。


これをされて、これほどに満たされた感覚は………瑠美を忘れようと、身体だけの付き合いをしていた女性たちよりも、瑠美よりも明らかに違っていた。
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