大好きなキミを、守りたいから。
誰も近づかせない【桧山side】
俺の幼なじみは超がつくほど可愛いやつ

だからいつも叶美の近くにいて引っ付いてないと女子からも男子からも何されるか分からない

現に今だって入学式そうそう周りから注目を集めてるし

女子はともかく男子はもう目をキラッキラにさせて叶美をガン見している


これじゃあ、高校生活も大変になりそうだな…

それに、中学は俺の近くにいるあいつに振り回されて大変だったのに、また同じ高校とか……

ほんと勘弁して欲しいんだけどな……


けど、何故か俺は叶美の前となると素直になれない

素直になれず喧嘩してしまうことだってしょっちゅう

ほんと俺って最低で最悪な幼なじみだよな…


そんなことを思ってると……ほら、もう早速……


「あ、あの……」


叶美の前にふわふわとした雰囲気の女子が話しかけてきた

俺は咄嗟に叶美の前に出て


「なに?叶美と話したいなら俺たちを通してもらわないとな」


睨みつけるような勢いでそいつにそう話す

だけど、いつもそれは叶美によって振り壊される

なんだよ……せっかく俺は叶美の秘密もバレないように一生懸命なのに…


「もう桧山はいっつもこうなんだから……」


そう言いながらも俺をおしのけてさっき話しかけてきた女子と楽しそうに話す叶美

それを目で追って見守ってると


「ちょっといつもやりすぎなんじゃない?」


あとから着いてきた流星にそう言われた


「分かってるよ……」


でも、こうでもしないとまた叶美が連れ去られてしまうんじゃないかって不安で不安でたまらないんだよ……
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