オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
「華さんとは初めてだな…俺は『桐生建設』の桐生捺だ。おいっ、哲。名刺」

「只今」

哲子さんがバックから名刺入れを取り出した。

「はい」

桐生社長が私に名刺をくれた。

「近いうちに、『泡沫』に足を運ぶ。その時は君を指名するよ」

「おいっ!?桐生お前」

「相馬お前ひとりのモノじゃないぞ…何れ…彼女は知可子ママに代わって、『泡沫』を継ぐんだろ?
次期『霞が関の華』だ」

『霞が関の華』

――――母がそう呼ばれているのは知っている。

きっと官僚の父が名付けたんだと思う。


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