元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
(お兄様もそれが偽りの歴史だと知っていた。……私にだけわざわざ別の歴史を教えたのね。ということはレレンもすべて知っている……)

「確かにお前の知っている歴史は学んできたものと違う。だが、レセントを人間の手に取り戻すことが悲願であることに変わりはない。人間は亜人と相いれないからな」

「それは違います」

 ティアリーゼは思わず椅子を蹴って立っていた。

 驚いた顔のエドワードに構うことなく、自分の思いを告げる。

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