元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「彼らは私たちが思ってきたような存在ではありません。同じように朝目覚め、夜には眠り、仲間と平穏を生きています。相いれない存在だと言うなら、それはわかり合えないと思っている人間のせいだわ……!」

 亜人たちも人間を恐ろしいものだと思っており、忌避している。同時に関わってさえこなければとてもどうでもいい存在だと思っている。

 なにせ、筆頭たる魔王がシュクルである。

 興奮して肩で息をするティアリーゼに、エドワードはかつての嫌悪をにじませた。

「ずいぶん奴らに毒されたんだな」

「毒されたんじゃない。知ったんです」

 ティアリーゼは手を握り締める。

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