元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「シュクルが自分で言っていたんです。友人にそう言われたって」

「……はは。あいつをそう思ってんのはみんな一緒だよ。俺も、ほかの奴らも」

(ほかにもこうしてシュクルを想ってくれる人がいるのね)

 シュクルは家族とすら交流してこなかった。しかし、今はキッカやそのほかにもわかち合える人たちがいる。

 どこでどう出会ったかなど、この際どうでもよかった。

 大切なのは、あの無邪気で純粋な魔王の味方がいるということ。

「私はあの人を裏切りません。たとえ、誰になにを言われようと」

「あんたのその言葉を信じるよ。でも、もしそれを違えたときは――」

「なにを話している?」

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