元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
 遅れてティアリーゼもシュクルの手を引き、走り出した。

 騒ぎの現場へ着いたとき、ティアリーゼはようやく自分以外の人間を目にした。

 集団で現れたようだが、どう見ても様子がおかしい。

 街へ遊びに来た、という風には見えなかった。しっかりとした防具を着込み、手にはそれぞれ武器を持っている。

 そして――泣き叫ぶ亜人を捕らえようとしていた。

「やめて……!」

「びーびーうるせぇなぁ。おい、とっとと終わらせるぞ」

「ったく、あんたも人使いが荒いねぇ」

「嫌! 離して!」

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