元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
 ぎょっとしたように身を引き、戸惑った様子でティアリーゼとシュクルとを交互に見る。

「あんた、なんだってそんなに青くなってるんだ。シュシュにちゃんと守ってもらったんだろ?」

「ティアリーゼはクゥクゥを心配していた」

「ああ、なるほど……って、なんで?」

「わからない」

「もしかしてお前、俺がなんなのか言ってないわけ?」

「私の友達」

「そうじゃなくてさ。金鷹の魔王だって教えた?」

「……えっ?」

 疑問の声を上げたティアリーゼに目を向けてから、キッカは額に手を当てた。

「……おい、言ってねぇのかよ」

 呆れたように言ったかと思うと、仰々しくお辞儀をする。

< 218 / 484 >

この作品をシェア

pagetop