元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「そうだろうか。私にはわからないが」

「普通に会話が成り立つようになったなって思うよ。前は俺ばっか喋ってた」

「今もあまり変わらない」

「そうかぁ?」

「ギィが言っていた。ぴーちくぱーちく元気だと」

「あの野郎……」

「褒め言葉ではなかったのか」

「あいつが人を褒めたりするもんかよ」

 魔王たちの誰も本性を知らない黒の魔王。口の悪いあの魔王は、特にキッカにつっかかることが多かった。キッカの、余計なことを言ったり、どこにでも首を突っ込んだりする性格のせいではあるが。

 その性格に救われているのがシュクルだと考えると、単に相性の問題ではある。

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