元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
どんなに忠告しようと、シュクルはティアリーゼと生きる刹那を選ぶだろう。失った後で永遠にも近い寂しさを抱えることになろうと。
自分とは似て非なる別の生き物なのだと、キッカは改めて思ってしまった。
恋を知っているか知らないか。それだけでこんなにも眩しい存在になれることを羨ましくも思う。
「やっと楽しい人生になりそうじゃん。よかったな」
「少しだけクゥクゥのおかげ」
「少しってなんだよ」
キッカが小突くと、シュクルはくすぐったそうに頬を緩めた。
そんな表情もまたティアリーゼによって引き出されたもの。それがわかっていたから、キッカはもうなにも言わなかった。
◇◇◇
自分とは似て非なる別の生き物なのだと、キッカは改めて思ってしまった。
恋を知っているか知らないか。それだけでこんなにも眩しい存在になれることを羨ましくも思う。
「やっと楽しい人生になりそうじゃん。よかったな」
「少しだけクゥクゥのおかげ」
「少しってなんだよ」
キッカが小突くと、シュクルはくすぐったそうに頬を緩めた。
そんな表情もまたティアリーゼによって引き出されたもの。それがわかっていたから、キッカはもうなにも言わなかった。
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