元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「それなのに、私を連れて行って平気?」

「お前がいなければ意味がない」

(前よりずっとわかりやすく会話してくれるようになったけれど、まだまだね……)

 シュクルからどう言葉を引き出そうか考え、悩む。

 しかし、ティアリーゼが聞くよりも早く、シュクルの方から話し始めた。

「クゥクゥが言っていた。東の大陸には不死の泉というものがあるらしい。人間も我々と同じ時を生きられるようになる」

「え……」

「私はお前と一瞬でも共に生きられれば幸せだ。だが、だからといって可能性を諦めるつもりはない。永遠を生きられるならその方がいいに決まっている」

「そんなことを考えていたの……」

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