元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「いいな。私もあなたみたいに綺麗になれたらいいのに」

「ティアリーゼは綺麗だ。特に服を着ていないときがいい」

「今夜のお手入れはしないわ」

「なぜ」



 さすがにむっとしたのか、シュクルが眉を寄せる。

 そんな表情ですら最近見られるようになった。



「褒めても叱られる。お前はいつからそう怒りっぽくなった?」

「思ったことを全部話しちゃだめって言ったでしょう」

「たくさん話せるのが楽しい」

「……その気持ちはわかるけどね」



 しゃがんだままのティアリーゼを見て、シュクルも同じようにしゃがむ。

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