元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
 ティアリーゼの困惑もよそに、シュクルは行ってしまう。カゴいっぱいの皮を手に持って。

 引き留めるのもおかしい気がして、それを見送った。

 足音さえ聞こえなくなった後、ティアリーゼはぽつりと呟く。



「妻にアクセサリーを贈るなんて、どこで覚えたのかしら……?」



***



 シュクルが戻ってきたのは夜遅くになってからだった。

 言葉通り、かなりの量の装飾品をティアリーゼに差し出してくる。



「私の気に入ったものだけを用意した。好みのものがあればいいが」

「え、えっと……ありがとう……?」



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