元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
(ネックレスに指輪にブレスレット……これはイヤリングね。どこかのお店ごと買い取ってきたみたい……)



 シュクルのお気に入り、と言うだけあって、なんとなく装飾品の意匠は似通っている。透明感のある石が付いたものを好むらしい。



「どれがいい」

「どれも嬉しいわ。……でも、こんなにたくさんどこから持ってきたの?」

「買った」

「……あなたが? お買い物したの?」

「いかにも」



(……どうやって?)



 シュクルもさすがに金や店というものはわかっている。商売や経済のあれこれも地味に頭に入っているようだったが、本人が実際に買い物をするとなると話は違った。



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