見捨てられたはずなのに、赤ちゃんごとエリート御曹司に娶られました
彼は別の女性と結婚してしまっていると思っていたし、いつまでも断ち切れないでいる自分を惨めだと思われたり、同情されたくなかったからだ。
でもこれからは、誰に聞かれたって良い、堂々と言える。私は和哉さんしかいない。愛している。
「和哉さんと結婚したい。これからは家族として、私と勇哉のそばにいてください。どうか私たちを受け止めて」
言い終えた瞬間、そっと和哉さんの顔が近付く。私の額に柔らかく温かな唇が押しつけられた。
「もうひとりにはしない。結衣と勇哉を、絶対に幸せにすると誓うよ」
「和哉さん。私も同じ思いです。あなたと勇哉の幸せを誰よりも願ってる」
横から抱きつくと、和哉さんは微笑みとともに今度は私の唇へと口づけを落とした。
すぐそばには私たちをじっと見つめるつぶらな瞳が、それに周りにも人がたくさんいる。
恥ずかしくて頬を赤らめながら「もうっ」と注意すると、勇哉が「ゆうやも!」と可愛らしくおねだりした。
和哉さんと顔を見合わせ、笑みを浮かべたあと、彼が勇哉を地面におろす。
私たちは、ぷにぷにした真っ白な頬の右と左に、それぞれからキスをした。
和哉さんが勇哉と手を繋ぎ、私はベビーカーを押しながら、公園内をのんびり歩き出す。