見捨てられたはずなのに、赤ちゃんごとエリート御曹司に娶られました
笑みを浮かべたまま、和哉さんのご両親を、そして隣に立つ愛しい彼へと順番に視線を合わせた。
「和哉さんを愛してます」
心を込めてそう告げて、……急に、自分の発言に恥ずかしくなって俯く。すると、和哉さんに力いっぱい抱きしめられた。
「結衣、俺もだよ。愛してる」
「だめ、待って無理。今はちょっと離れて、和哉さん」
「嫌だよ。離さない」
耳もとで熱っぽく「愛してる」と囁かれてしまえば、顔が真っ赤だろうことが自分でもわかるくらい頬が熱くなる。
そして、彼の両親が見ている前で堂々とイチャつけられるほど、精神は強くない。
「反対なんてしませんよ」
「私も家内も、君たちを全力で支えられたらと思ってる」
微笑ましいといった顔で彼の両親が私たちを認めてくれた。私はホッとし、抱きつかれた状態のまま、和哉さんと笑みを交わした。
和哉さんのお母さんはそっと勇哉に歩み寄り、話しかける。
「何か取りましょうか?」
「うさぎ!」
目を輝かせた勇哉に優しく微笑んでから、希望のあみぐるみを取り出してくれた。
ウサギのあみぐるみを両手で抱きしめたりして、「うさぎ、かわいいね!」と喜んでいる姿に目を細めて、そして私へと振り返った。