見捨てられたはずなのに、赤ちゃんごとエリート御曹司に娶られました

言葉はなかったけれど、きっと和哉さんは私にとってもその方が良いんじゃないかと考えてくれていたと思う。

お陰で、生活の拠点が変わっても、実家で家族や馴染みのお客さんとおしゃべりをしているため、いつもと同じように毎日を楽しく過ごせている。

勇哉に添い寝して寝落ちしてしまったその翌朝。

休日ののんびりとした空気の中、朝食を終えた和哉さんの「今からどこか出かけようか」のひと言に、「おでかけする!」と勇哉が顔を輝かせた。

笑ってしまうくらい大喜びし、彼にべったりとくっつく。

ここ一ヶ月ほどずっと仕事が忙しく、休日もろくに休めなかったパパと、遊びに行けることが本当に嬉しいのだろう。

どこが良いかなと話し合い、水族館に行くことに決める。

お義母にもらったクマのあみぐるみをお供に、意気揚々と車に乗り込んだ勇哉の姿がとっても可愛らしくて、どこまでも嬉しそうな様子にこちらまで楽しくなる。

色鮮やかな魚たちが泳ぐのを見上げたりしながら、トンネルとなっている水槽の中を歩いたり、ペンギンやアザラシ、サメ、イワシの群れなど、興奮する勇哉を連れて見て回る。

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