見捨てられたはずなのに、赤ちゃんごとエリート御曹司に娶られました
「いえ。断ってくれているんだなって分かって、ちょっと嬉しかったです」
「当たり前だろ。俺には結衣がいる。他の女性との結婚だなんて考えられない」
言いながら、和哉さんが私の首元へと顔を擦り寄せる。
綺麗な瞳を視線が繋がり、数秒後、ゆっくりと重なりあった唇。舌先が甘く絡みあえば、鼓動が高鳴り出す。
いつだって和哉さんは、気持ちを真っ直ぐぶつけてくれる。
そのたび私の気持ちは軽くなり、彼への思いを再認識させられる。
ずっと一緒にいたい。彼とだからこそ感じるこの幸せな瞬間を、失いたくない。
タブレットを座面に置いて、彼の首の後ろへと手を回す。
求めるように引き寄せた私に応えて、口づけは深く濃く淫らに。
小さく喘ぐように声を漏らすと、そっと唇が離れた。
体も離れると同時に、彼が私の手を恭しく掴み取り、背もたれの後ろから私の目の前まで歩を進めた。
見つめ合ったまま、彼が私の手の甲へと口付ける。
胸を高鳴らせながらその行為を見つめていると、ゆるりと上げられた眼差しとぶつかり、熱を孕んだ視線に体が熱くなった。